最近あまり問題視されていないようですが、アイヌ民族を取り巻く環境は今でもかなり厳しいようです。
歴史をふり返ると、明治政府はアイヌ民族が所有してきた土地を官有地にしたり、アイヌ語の使用や「熊送り(イオマンテ)」というアイヌ民族にとって大変重要な風習・儀式まで禁止しました。
1899年に「北海道旧土人保護法」なるものが制定されて土地を無償支給したようですが、とても農地にできるようなものではなかったようです。
以下は新聞記事の要約文です。
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焦点となっていたアイヌ民族を先住民族と認めるかどうかについて、町村官房長官は6日、「日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族との認識の下に」と言及。
初めて先住民族と認める見解を示した。
政府のアイヌ民族に関する懇談会が設置されれば、2度目となる。
前回は村山内閣が1995年に設置した「ウタリ対策のあり方に関する有識者懇談会」だった。
同懇談会は、96年に新規立法を求める報告書をまとめ、97年のアイヌ文化振興法の制定とともに、「差別の根源」と言われた北海道旧土人保護法の廃止に結実した。
しかし、政府はこれまで、先住民族かどうかについては、「国際的に確立した定義がない」として判断を示してこなかった。
「先住民族の権利に関する国連宣言」に沿って先住民族と認定した場合、土地の返還や漁業補償などが必要になる可能性があり、これらをすべて受け入れることは難しいためだ。
今回も、町村長官は、先住民族の具体的な定義について、国連宣言上の概念に基づくかどうかには触れず、政府が独自に「先住民族」と認定する形を取った。
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この記事をみて胸が痛くなりました。
普段はあまり表面化していないのですが、日本にはこのアイヌ民族だけでなく、○○民の○○問題などまだまだ根本解決されていない差別問題が残されています。
いろいろ課題が多いことと思いますが、少しでも改善に努めていただくよう政府に期待したいものです。
ラベル:アイヌ民族
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